2020年10月9日
早稲田大学教員組合執行委員会
日本学術会議が推薦した新規会員105名のうち6名について、菅首相が任命を拒否したことが明らかになった。今日に至るまで政府はこの決定の具体的理由を明かさず、説明責任を果たしていない。
日本学術会議は、科学に関する職務を「独立して」(日本学術会議法 3 条)行うものとして設立された。その会員は、同会議で「推薦に基づいて、内閣総理大臣が任命する」(同法7条2項、17条)と定められている。
今回の任命拒否はこの法に違反する、あるいは重大な法解釈の変更を説明なしに行なうことにより法的安定性を著しく損なう行為であると強く疑われると同時に、学の独立・科学研究の自律性を脅かすことも危惧される。
以上の理由から私たちは、今回の任命拒否に強く抗議し、その具体的理由の説明を政府に求めるとともに、日本学術会議の推薦に基づく任命をおこなうよう強く求める。
以上